「食器を片付けて」という指示から始まる

皆さんは、患者さんから雑用の指示を受けた場合、どのように対応しますか?

大阪市城東区の精神科特化の訪問看護ステーション、みのりケア訪問看護です。

本日は、看護師に対する雑用指示から始めるケアの視点について語りたいと思います。

私たちが看護するポイントは、その指示を発する理由を探り、そこから本人の希望を一緒に見つけることです。

ある患者さんの初めての訪問の時に、「食器を片付けて」という指示を受けたことがあります。

その頃は私も新人で、「それは看護師の仕事でなく、ケアではない」という想いを持ちました。

それを患者さんに説明しても、その方は納得されないまま、人間関係の構築が難しくなりました。

そこで、先輩看護師に相談してみると、意外にも、それはチャンスだよというアドバイスをもらいました。

患者さんから看護師に、わざわざ声をかけるのなら、その背景には何かのメッセージが隠されている、と。

その時、私も思いました、食器を片付けられない自分、お願いしかできない自分をみて欲しいというメッセージかもしれないと。

それから「私は看護師だから」という固定概念を外して、指示通りに雑用することも始めました。

ただ、良いことに、これがきっかけとなって患者さんと話を深めることができました。

「なぜできないか」「出来なくてどういう気持ちか」、患者さんは次第に想いを話してくれるようになりました。

そして、嬉しかったのは、「そこからどうなりたいか」を一緒に発見できたことです。

まさに「食器を片付けて」という、一見関係のない雑用指示から、患者さんのケア方針を見つけることができました。

「まずその人のために何でもやってみる」というのは、私の訪問看護の良い指針になりました。

そして何より、その人の生活に入り込んでみて、その人の隠れたメッセージを探すのがとても面白いと実感できた体験でした。

訪問看護の面白さに触れて、ますます訪問看護が楽しくなった出来事です。

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