話せること、話せないこと
看護師である私の、訪問看護での気付きを紹介します( ´∀`)
みなさんは訪問看護業務の中で、忘れられない失敗ってありますか。
私は、言ってはいけないことをヘルパーさんに言ってしまい信頼関係を損ねたことです。
厳密に言えば、そのことを私は「言ってはいけない」と思っていなくて、けれども患者さんにとっては言ってほしくないことでした。
精神疾患の方から、生き辛さの悩みを聞き取るは難しいです。信頼関係がないと中々話してくれないことが多いです。当日の気分や環境によっても言動も変わり、何が本当かどうか、こちらも悩むことが多いです。
逆に言えば、信頼関係を築けば他の方には言えない悩みも日常的に受けることになります。「あなたにしか話せない」と言われたことも沢山あります。それらの会話はまさに支援を良くするための素材がたくさんあります。
ある時、私にとって何事でもない患者さんの情報をヘルパー事業所と共有して、課題解決に努めようとしました。けれどもそのことが患者さんに知られ、私は出入り禁止のNGになりました。
決して他言することは禁じられない内容でも、あまりに個人的な情報に接しすぎているために、私自身、「話していいこと」と「ダメなこと」の線引きが甘くなってしまいました。
他者と共有した方がその人のためになるけれども、その人との信頼関係を損なうリスクがある。私は今も患者さんの情報の扱い方に悩んでいます。 答えはないと思います。でもそれも訪問看護という仕事のやりがいではないでしょうか。私が扱う情報の重みに責任を持ちながら今日も仕事したいと思います。
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