ぬいぐるみが仕事道具

看護師である私の、訪問看護での気付きを紹介しますd( ̄  ̄)

みなさんは患者さんから「あなたと話すのが怖い」と言われたら、どのようにしますか。

私はその患者さんの想いに応えるために悩みました。
そこで結果、有効だったのは、手にぬいぐるみをはめて、そのぬいぐるみに代わりに喋らせるということです。

患者さんは人間関係にトラウマがあり、自分が思うことを言ったら相手が否定的な対応をしてくると考えてしまう傾向を持っていました。 そんな時に、無理に私とコミュニケーションさせようとすると、相手は傷つき、トラウマが増幅して精神も不安定になるでしょう。

そこで登場したのが、手にはめることができるウサギのぬいぐるみです。
親戚の子供が持っていたことを思い出して、取り入れてみました。 ぬいぐるみが聞き、話すのですから、これまでトラウマを持ってしまった人間を想定しなくても良いわけです。
もちろん、私はしっかりキキ(ぬいぐるみの名前です)のキャラを演じました。

するとどうでしょう、

これまで私に対して殆ど無口であった方が、ぬいぐるみのキキを前にすると、しっかり話してくれるのです。症状のことも薬のことも聞いても、ちゃんと受け答えしてくれます。
それからというもの、その患者さんからしっかりアセスメントも取ることができて、生き辛さの原因も検討し看護することができました。

この体験は、相手のトラウマをしっかり受け止めて、工夫をして信頼関係を築く良い訓練になりました。
これからも、ぬいぐるみのキキと一緒に、色々な不安や悩みを受け止めていきたいと思います。

 

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