「おはよう」にもヒントがあります

看護師である私の、訪問看護での気付きを紹介します(^ ^)

大阪市の精神科特化の訪問看護ステーション、みのりケア訪問看護は患者さんの言葉遣いを丁寧に観察することを大切にしています。

本日は、いつも聞く「おはよう」にも色々な読み方ができることついてお話ししたいと思います。

朝一番に訪問する患者さんは、決まって「おはよう」という挨拶から始まります。

私たち看護師も「おはようございます」と返事をします。

ただある時、先輩の看護師と同行していて、その先輩は「おはよう」と言葉に対して返事をせず、じっと患者さんを観察し、「薬がしんどかったのですね」と語りかけました。

すると患者さんは頭を下げて、「すみません、飲みたくなくて捨てました」と言い、それから先輩の看護師が患者さんと服薬のことを話し合いました。

訪問から帰る時、私は先輩の看護師に「どうして薬を飲んでいないとわかったのですか?」と聞くと、「おはよう」と言うために口を開いた後に言葉が出てくるまで時間がかかったからだと教えてくれました。

私は驚きました、ここまで看護師は繊細に相手のことを観察しているのかと。

当たり前に聞き、そして言う「おはよう」と言う言葉一つにしても、患者さんをケアする色々なヒントが隠されていると教えられました。

私はその当時、正直なところ、どうして病棟を辞めて訪問看護に来てしまったのかと少し後悔していました。

けれども今、気づきました、病棟にいてたら気に留めないことでも、生活の現場ではケアのヒントが落ちていると。

それから私は訪問看護の看護師として働く自覚が芽生え、仕事も楽しくなりました。患者さんに対する向き合い方も変わりました。

そして何より自分の言葉に対する扱いも変わりました。生活の場で看護することで、同時に自分も変わっていくのも、仕事の楽しみです。

 

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