医療対象となる不安状態

皆さんは、医療対象となる不安状態をどのように見抜きますか?
大阪市城東区の精神科特化の訪問看護ステーション、みのりケア訪問看護です。
本日は、医療対象となる不安状態の見分け方について語りたいと思います。
私たちが看護するポイントは、不安症状の状態変化を継続的に観察することです。
不安は日常的に、誰でもあり得る状態です。
ですから不安状態にあるからといって、必ずしも医療の対象とは考えていません。
しかし放っておくこともできないのです。
というのも、日常的な不安から、医療対象の不安、特に神経症性不安への移行は、はっきりしないからです。
「心がモヤモヤしている」「イライラする」「落ち着かない」
精神科訪問看護をしていると、よく聞く意見です。
一見、そうした意見を病的でなく日常的なものと判断してしまうと、事態の悪化を見誤ってしまいます。
そう、気づけば強い自律神経症状(動悸やめまいなど)を伴う、神経症性不安になっていることもあります。
私も看護学生の時、不安な気持ちを打ち明けられても「また言っている」と思って重要視しないことがありました。
けれどもその判断が間違えていると分かったのは、現場に出て研修を受けた時です。
先輩の看護師から、不安に関する発言が出たらセルフケアを入念にチェックすることを教わりました。
医療の対象となる神経症性不安になれば、日常生活のどこかに支障が出ているからというのです。
私はそれから、その医療対象の不安に起因する支障がどこにあるのか、患者さんの様子を伺う練習をしました。
けれども、実は、これがとても難しいのです。
中には本人の体力や対処能力が高く、日常生活に大きな支障を出さない神経症性不安もあるからです。
また看護師にはその支障を見せず、母親にだけ見せる神経症性不安の方もいました。
それだと週に数回1時間程度しかいない看護師にはなかなか見抜けないと悩みました。
そんな時に先輩からアドバイスをもらいました。
それは、患者さんを一人の人間として尊重し、人として付き合うことです。
患者さんの人となり、性格、趣向が分かれば、表面的ではない病的な状態の現れがわかると教わりました。
それから私の看護の見方が変わりました。
看護師と患者という立場ではなく、同じ人間という意識を持って、気軽に、それでいて入念に関わるようにしました。
そうすると、まるで友達に悩みを相談するように、プライベートのことを話してくれるようになりました。
治療対象ではなく人として付き合うと、患者さんの不安な気持ちの変化がよくわかるのです。
不思議ですね。
その時、初めて思いました。
友達ではないながらも、人生の悩みに寄り添える看護師という仕事がとても楽しいと。
看護師という仕事、人の人生に寄り添える、本当に面白い仕事だと思っています。
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