被害者であることの自覚

淋しい風景

<参考図書> ・信田さよ子『加害者は変われるか?』(筑摩書房(ちくま文庫):2015年)116ページ

知らないうちに被害者になっていること、ありませんか。

精神科の訪問看護をしていると患者さんに、過去に親から虐待を受けていた過去があることが多いです。 その虐待行為の時のストレスや行為が大人になってから精神疾患につながることもあります。 それゆえに患者さんの過去を探ることもあるのですが、その時に多くの方は虐待を加害行為と認識していません。 「自分が悪かった」「自分が間違えていた」と自分を責めていることが多いです。 そうした自責が積もり積もって精神疾患になる可能性があります。

私たちの訪問看護ステーションは、そうした自責を減らすために、どんな気持ちだったか話し合いをして、自分は被害者であることを確認します。 そして加害者である親はなぜそのような虐待をしたのか、まるで小説を分析するかのように考えます。

そうした本人の立場から加害者としての親のあり方を認識することが、自責を減らし、結果、精神疾患の症状を抑えることができます。

私たちの訪問看護ステーションは、患者さんの「見えない困りごと」や「隠されている不安」をしっかり理解してケアいたします。

みのりケア訪問看護ステーション スタッフより

 

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