コンサートと傾聴の大切さ
看護師である私の気づきを紹介します(^^)
訪問看護を始めて、精神疾患の症状への対処がこんなに難しいと驚きました💦
私が訪問看護に入って新米の時のことです。
看護学校時代や入社後研修の中で、精神疾患の知識とその対応について一通り勉強してきたつもりでした。
でも、いざ患者さんのもとを訪問して目にするのは、どの教科書にも載っていない状況のオンパレードです。 最初は訪問中はメモを取ることに必死で、帰社してからそのメモと教科書を照らし合わせて看護の方向を練っていることが多かったのですが、、、
でも、やはり看護師は患者さんがいる現場で、時間を置かずに適切に判断するライブ感が大事です。
私はこんな失敗をしたことがあります。
ある患者さんの訪問時に、突然「明日、大阪ドームの〇〇のコンサートに行きます。チケットも取りました」と言われました。
私は咄嗟に、その方が一人で長時間外出することはリスクがあること、公共交通機関の移動ができるか不確かなこと、服薬を外出先でできるか不安なこと、それらが頭を駆け巡りました。
その結果、私は言ってしまったんですね、「残念ですが、コンサートは控えてください」と。
それからは、ご想像の通り、患者さんは怒り悲しみ、荒れてしまって、なんと数日は服薬量も多くなってしまいました。
患者さんの身体のことを考えたつもりですが、私が未熟で人間としての患者さん全体を観察できていなかったのです。 もし、どうしてコンサートに行きたいのか、その〇〇というアーティストがどれだけ好きなのかをしっかり聞くことが何よりも大事でした。 傾聴。簡単なように聞こえるかもしれませんが、医療の対象と同時にその人の生き方を尊重するのは中々難しいです。 本日は、通勤途中に電車の大阪ドームの広告を見るといつも思い出す、傾聴の大切さのお話でした。
みのりケア訪問看護ステーション スタッフより
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